完璧なシステムなどと言うものは存在しない

もしあるとすれば、非常に簡単な仕組みだけで、それをシステムとは呼ばない。
 
6000人が作成したシステムという鳴り物入りの宣伝だったのに。

最盛期の開発要員6000人,開発工数11万人月,投資額2500億円,取引件数1日1億件。三菱東京UFJ銀行が「Day2」と呼ぶ,勘定系システム一本化プロジェクトの成果物である。6000人のシステムズエンジニア(SE)が作り上げた巨大システムは,2008年5月の連休明けに必ず動くはずだ。

 23年間にわたって情報システム開発プロジェクトの取材を続けているが,6000人のSEを集めた事例は過去に一度も見聞きしたことがない。世界を見渡してもおそらく例がないはずだ。これから何年間,記者を続けるのか分からないが,今回の三菱東京UFJ銀行を除けば,6000人を動員するプロジェクトを取材する機会は二度とないだろう。

しかも「必ず動く!」とか微妙な事抜かしていたら案の定

 新システムの稼働を十二日開始した三菱東京UFJ銀行は同日午前、旧東京三菱銀行の店舗が発行したキャッシュカードの一部で提携先のセブン銀行の現金自動預払機(ATM)から現金が引き出せないなどのシステム障害が発生したと発表した。同日午前十一時五十五分に復旧したが、同七時から復旧までに約二万件の取引ができなかった。 

ってな具合になっていて……。
人間がものを作るときは完全なものを作成するというのは非常に難しいものだと考えさせられるね。