昨日の補足:MMORPG共産主義論からRMTについての考え

日本人には共産主義社会主義の区別が付けられない

と、思うのですよ。
まあ、私も対して解ってるわけでもないんでね……。
通常、単に「社会主義」と行った場合日本では「社会主義(革命)を標榜した一党独裁政治」のことを指しているのですが、共産主義とは相容れない存在ではあります。マルクス・レーニン主義だけを「社会主義」と思っているから語弊が生まれるのでしょう。
社会民主主義と民主社会主義の違いくらいはあると思う。


ちなみにいわゆる北朝鮮は「朝鮮民主主義共和国」と名乗ってますが、「社会主義国」ですしね、フランスの先代の大統領フランソワ・ミッテラン氏はフランス社会党の人でしたし。イギリスのトニー・ブレア首相などは「労働党」で北朝鮮も「朝鮮労働党」が一党独裁です。


マルクス・レーニン主義とと共産主義の違いは幾つか挙げられるけど……。経済活動が結構違うような気がします。特にMMOなどのネットワークゲーム政治学としては、ゲーム内経済活動がキーワードになるのですから注意するべき部分ではあると思います。

ちょっと話しを戻して……。

MMORPGは「社会主義」ではないが「共産主義」である事を再確認してみる。
経済活動で見るMMORPGは、「計画経済」として成り立っている。
市場経済っぽい見え方をしているが、アイテムの発生率を調整するなどをして、ほぼ一定の水準を取る形式だ。アイテムに固定金額をかけるのではなく、物量を調整することによって価値を決めると言う「指導型」の計画経済と言えよう。
この方式は、中国などで見られる経済計画と同じで現在では「企画経済」と呼ばれ「社会主義市場経済」と言う別称もある。
スターリンのような計画経済とは違った形式ではあるが、プログラム作成者が物の価値を一定に保とうというベクトルが働く以上(→ゲームバランスという名の政治活動)市場の安定にはプログラム作成者の企図が介在するのである。

なぜ、RMTやRMTerが悪なのか

共産社会に於いて、搾取や個人の労働に見合わない対価が支払われるというのは、すなわち悪である。RMTはその稼働率において、ゲーム内経済の安定性を損なう恐れがあるし(計画経済への対抗)、RMTerはゲーム内の労働に見合わない対価が支払われることによって、搾取が行われたと通常プレーヤーが認識するのである。
だから、RMTやRMTerが通常概念に於いて悪と思う人が多いのである。


個人的な感想で言えば、主に生産系のキャラをプレイしている場合などはRMT業者によってアイテムの価値が減ると、プレイ時間における利益率(費用対効果)が悪くなるので辞めて欲しいなとは思うわけです。

RMTを信奉する人の理論

コレを意識した上で、経済活動の一環としてRMTを信奉するのは自由経済社会を社会主義経済で訴えるような、話しになるんだと思う。人の主義主張に戸板を立てるつもりは無いけど、そもそも、ゲーム内経済が「自由経済社会」だと勘違いしている人は「何でRMTが駄目なの?」って言う純粋な疑問を持つんじゃないでしょうかね?
あえて、「計画経済」の社会で「自由経済」を持ってくるのは、つまり「闇市」の存在を認める事になるので、ほとんどのMMORPG運営会社はRMTは原則禁止としているのではないでしょうかね?