オタクのための会話術(前編)

そろそろ3月も半ばに入り、やおら新入社員研修とかオリエンテーションとか新入生ガイダンスなどがはじまる頃だと思います。
そんなあなたに、会話術って言うのをご指導しちゃいます☆
どうしてもオタクな人って見分け付く(ある意味目立つ)のかと言うと、会話のメソッドが若干違うからだと思います。
この講座の目的はなにも「異性を必ず落とす口説きのテクニック」とか「年商10億の営業テクニック」って言うわけではないです。(もしあるのなら、(特に)前者は知りたいくらいです)
とっても付け焼き刃なテクニックでも会話を続けることが出来るはずです。
「どうやって話せばいいか分からない!」や「何を話せばいいのか解らない」って方は必見です。

心構え:「他人はあなたの発言なんて聞いてない」

いきなりなタイトルですが、会話において他人の発言を一字一句間違えずに覚えているって人は居ません。人間の脳みそは会話の中にある装飾部分を一切削って重要なポイントだけを覚えて居るものです。
普通に会話をしていて、3分前の相手の話を一字一句間違えずに言えますか?
会話というのは流れで覚えるものです。
ですから、話していて「こんな事言わなければ……」なんてこと偶に思ってしまう場合がありますが、よっぽどその場で非難囂々とか相手から突っ込まれたりしなければ、相手は何とも思っていない場合が多いですよってことです。
「失敗したセリフ」のことでくよくよ悩むより今現在の話題を優先しましょうよって話しです。

複数よりも二人の方が話しやすいよ

会話の初心者は、なるべく仲間や友達を増やしたいと思うのですが、会話は話し役と聞き役の二役で成立するものです。
そして話し役と聞き役はそれぞれ交代しながら会話が成立するわけですから、初心者はなるべく少人数にした方が会話としてはしやすいと思います。
特に聞き役と話し役のタイミングを取るというのはなかなか難しいですし、聞き役が話し役に転向するときにかち合ってしまって、気まずい空気を流さないようにするためにも最初は少人数――できれば二人で会話を進めると良いと思います。

相手の話しを率先して聞く

よく、「聞き上手は話し上手」と言いますが、この記事をググって来た人などは、会話に自信がないかもっと上手くなりたいと思ってる方だと思います。
話すことに自信が湧いていないのならば、率先して聞き役に回るのも必要な手法です。
もちろんただ聞いてるだけじゃないです。聞いてる方にもテクニックがあります。
「間の手(あいのて)」っていうのがあります。相手の発言に対して行うちょっとした仕草や言葉のことを指しますが、「へぇ」とか「ふーん」とか「うんうん」とかと言った言葉だけが間の手ではありません。
もちろんそう言った簡単な言葉だけではいけません。会話を弾ませるためには相手が最後に言った名詞を続けて言うと好感度アップです。


「初めまして、出身はどちらですか?」
「あ、千葉です」
「へぇ」
「…………」
では会話になりません。ではどうしましょう?


「初めまして、出身はどちらですか?」
「あ、千葉です」
「へぇー、千葉ですか」
「はい、千葉って言ってもだいぶ東寄りで……」
「東って言うと?」
「――」
と、いった感じで相手の会話の中に出てきた単語を付けて聞くだけで、相手に「興味を持ってる」と伝えることが出来るわけです。


「あなたに興味を持ってますよ」って伝えるのが上手な人がいわゆる「聞き上手」な人な訳です。


また「仕草」も重要なポイントと言えます。
身体を使った方法だと、座っているときなどは少し前屈みになって相手に近づく仕草などは、相手に対しても「興味を持って貰った」って思えるので相手の発言も興に乗るでしょう。
表情だけでも「興味を持って貰っている」って伝えることも出来ます。例えば、一瞬目を大きく開くだけの動作を入れるだけでも「ほぅ、これは興味深い」と伝えることが出来ます。
特に表情は、女性は特によく見ています。男性は気をつけましょう。
逆にBATなのが、腕と手です。
相手の話がつまらないなーっと思ってしまうと、自然と腕は組んでしまったり、指で曲げたり伸ばしたりして遊んでしまう人がいます。
会話で、相手の何処をみるかというとそう言った手が非常に目立ちます。
人の話を聞くときは、特に自分の手が何をしているのかに注意すると良いでしょう。


そして、聞いているうちに自分の発言もしたくなるときがあります。
では、自分のことを話すときに必要なテクニックについて話していきましょう。

タイミングばっちり?

相手が興に乗って話しているときに自分も何か会話に入って喋りたいと思うときがあると思います。
でも、ちょっとまってください。
例えば自分が話している途中で話の腰を折られたらどう思いますか?
しかも、割り込んできた話の方が面白く話しがそっちにスライドしてしまったらなおさら気分の良いものでは無いでしょう。

相手の会話に入って、自分も何かレスポンスを返したい場合は、相手がひとしきり話し終わってからの方が無難です。
意外とコミュニケーション不足なオタクなお兄ちゃん達はこの辺が解っていない場合が多いと思います。そりゃー、会話するなら自分の得意な土俵の方が良いですからねぇ……。なるべくそっちに引き込もうと言うのは解るわけですが、相手も同じ事を考えているんだぞってことを認識しておくと良いと思います。

じゃあ、どの辺が会話の区切りなの?って言うと、たいていの場合相手が一呼吸置かれて、相手の視線が一旦こちらの目に向けられます。このタイミングで、話し始めると良いでしょう。
まずは、このタイミングが掴めるように練習しましょう。

一言レス禁止

一言レスはやめましょう。例えばこんな感じ。


「初めまして出身はどちらですか?」
「千葉です」
「……。」
「……。」


このように、相手が聞き上手じゃない場合なんかは、ワンセンテンスで終了です。
特に初めて会った人同士でこれからしばらく話し続けないといけないシチュエーションって少ないですしね、こんな会話されたら普通は、隣の人に話を振って盛り上がると思います。
平たく言っちゃいますと「つまらない奴」のラベルを貼って心のリストに保存されます。
こんなシチュエーション飲み会であったら帰りたくなっちゃいます。
「千葉です。」とだけ言ったところが問題点だったんだと気付いてください。


この会話を打破する方法は二つあります。
「千葉です。あなたは?」
「千葉です……。と、言っても千葉市じゃなくて千葉の○○市なんですが解ります?」
前者は、質問者にフル方法、後者は話しを広げる方法です。

どちらが良いと言うことはありませんが、前者の場合だと相手が話し上手じゃない場合は「横浜です」とか返されてそのまま会話終了――とかになる危険性があります。
ですから、初心者が採る方法としては後者の方が若干オススメです。
ポイントは、相手に疑問系で質問してみると言うことです。