う、うぅん?

狩猟社会は、母系社会で主に雑婚か乱婚ですよっと……。
一対一、もしくは一対多が発生するのには、最低でも富の獲得が必要です。
んで、富が蓄積できるようになったのは農耕からです。

原始的な狩猟社会では、男性の社会的な地位や財産は、その男性の「狩猟能力」や「身体能力」に強く結びついている。
そのため、男性の社会的な地位というのは、男性の狩猟能力や身体的な能力がピークに達する25〜35歳あたりに訪れる。そして、それが衰えるに従って、男性の社会的な地位は低くなる傾向がある。
そういった社会では、残酷な話だけども、「狩りが下手な男性」や「喧嘩が弱い男性」というのに、女性は見向きもしなくなる。いわゆる「非モテ」ね。そういう場所での。
で、これに一夫多妻制が加わると、もう最悪になる。

狩猟社会は、狩が下手でも共同体によってそれなりに養われていました。共同体で生きていくしかない以上、仲間を見捨てるというのは自殺行為です。
南米の一部族では、疾病などで体が不自由な男性は女性と共同して採取作業を行っています。
つまり、女性も働くし、狩りの不得手な男性もまた別の仕事をしているわけです。
あ、ただ老人が病気になると殺すって社会はあります。この辺は共同体の経済能力の問題ね。
基本的に地位や階級が生まれてそれが強固になるには農耕がないとだめってのが現在の文化人類学の理論です。
狩猟社会では「アルファ*1」がいてそれ以外は大体平等。んで、長年婚姻を通じて共同体の人数が増えると、その共同体がその地域で獲得できる食料と分配できる食料に齟齬が生まれるので、家族単位で共同体から離散します。
そして、家族単位で分かれた共同体同士がお互い連携を図るため、「交差従姉妹婚」とか「クラン制度」などの諸制度が発達。自共同体内での婚姻にある程度のタブーがはじめて発生するのです。これは、女性を交換するための財産という見方があったからですね。
これが、「財」と呼ばれるものの原初でしょう。*2
財とは何かを交換するための価値体系です。つまり、交換や交易がなければ財産は意味を成さないのです。共同体内で消費されるものは財産ではなくある程度恵みのようなもんです。
そして、その財が爆発的に必要になったのは農耕社会からです。農耕を行うことで「食糧の備蓄」ができるようになり、人々は定住して、富の余剰分で養うことができる人間が増えたため、専門職業家というのが発生します。専門職業家ができることで初めて社会に階級や階層といった概念が発生し、食料という財産が備蓄できることから、他国の富を奪取するという「戦争」の概念も発生しました。故に、職業軍人が生まれ、戦争寡婦などが登場する下地になりました。富の余剰で働かなくてもよい女性ができたことと、一夫多妻が可能な社会になったと見るべきです。
一夫多妻で有名なのはイスラームですが、その目的だったのは「戦争寡婦の保護」だったことは明記しておくべき事実でしょう。
第一、ハーレムは王権政治ですよ。「初夜権」とかぐぐってみー。
故に、狩猟社会で一夫多妻とかありえないってのと、富の余剰が一夫多妻の基本原理であるため、現在のシステムが富の余剰が片方に流れざるを得ない。以上、男性の結婚できない(女性の結婚できない)は不可避な事象とも言えるのではないでしょうかね?
 
前半は反対、後半は賛成ってことでしょうか。

ぁぅ

かぶってるorz

もひとつ

1、一般的に、社会的な地位や財産を持っていない男性、生殖能力の衰えた男性からのセクハラほど不快度が高い
2、社会的な地位や、財産のある男性、容姿、身体能力などに優れた男性からセクハラは、比較的、不快度が低い

えっと、顕在化しないだけで不快なのは不快。どっちかってと、金とかそういったものを盾に付けするほうがよっぽど不快。
それこそ腐海に墜ちろって感じで不快。
あと、10%とか15%といったマイノリティーを一般論の補強に挙げるのは微妙。

さらに追加

結局、「家」という概念が希薄化しちゃった現代は、「社会が子供を求めていない」から「結婚が減ってる」のではないでしょうかね?
「社会が結婚を望んでいない」ってのは「政府が結婚を望んでいない」とは別、てか逆。
ほら、昔は家族制度ってのがあって、社会がそれに価値観を求めていたので「結婚は社会が必要としていた」のに、現代は「家族制度の崩壊」ってのがあって、つまり「社会が家族制度を基底とする結婚観にNOを叩きつけた」から結婚している人が減ったってことだと思うよ?

あと、同音異語だけど、「社会が子供を求めていない」から「子供ができない」のね、もちろん「政府」と「社会」は別物

*1:あ、族長とか群れのリーダーのことね

*2:この辺は、レヴィ=ストロースの「親族の基本構造」に詳しい

善悪判断と責任・権利の代償

「ネット世代」という区切り方は、やや鼻持ちならないがその論述はほぼ肯定です。

ネット世代は、自分の中に価値基準を持つことができないから、外部にある明確な価値基準を重要視する。その代表的なものが「お金」である。
それぞれの行動に対して、「いくら儲かるのか」ということだけを考える。これが拝金主義的に映るかもしれないが、悪徳商人のように、何が何でもお金が欲しいわけではない。単に、その基準だと行動の判断に迷わないからというだけのことである。彼らは、ものの価値を自分で見定めるのではなく、他人??

たぶん、「善悪」と「責任」ってのがセットで考えられてるからだろうね。
「するべきこと」と「してもいいこと」、「してはいけないこと」と「しないほうがいいこと」が混同されているのが原因だろうな。
 
ぶっちゃけ、教える先生が倫理学や哲学に明るくないんだから「マニュアル化」しちゃうのは仕方ないのかもね。
マニュアル化するって言うと、善悪判断がすこぶる簡単な「安易なカント主義」とか、もうね量産体制!
 
教える先生が道徳に自信がないから寄るべきところが「法律」になっちゃて、お馬鹿な子供が「法律になければ何してもOK」とか勘違い、んで法律の成り立ちとかよくわかってないから読み間違いや勘違い続発。いやー、すげー無法地帯。
 
「原因において自由な行為」の概念が無いと、「故意」とかは説明できないと思うので、ちと補強すべきなんだろうけど、その辺は法学の論壇でも紛糾してるだろうからあえて見ないふり。
あと、故意・過失を問わずに行為の存在のみで判断する客観主義が善悪判断な国や時代があったことを踏まえると、ただ単に「日本」ではこれが善ですよという話になるので、これを「常なる善」というのは微妙。

母系社会の利点

ブクマのメモに触発。

女性が単独で生活できるようになった現代では狩猟社会と同様に母系社会が適切な気がします/関連「離婚後の子供の戸籍問題」:産んだ女性の戸籍に入れれば確実だと思う

そうそう、母系社会の利点って何かって言うと。血の断絶がないって事ね。
母から生まれたものには必ず「母」の血が入っているので、血脈が途絶えないって利点があります。
男の場合はそうはいかない、今は科学が発達したのであれですが、少し前までは自分の息子がはたして本当に自分の子なのかって言う問題が常に付きまとったわけです。
だから、血縁にかんする戸籍とかは母方のほうが合理的だと思いますよ。
父系社会だと、父側の氏族として、血ではなく権力が委譲するって感じでしょうか?
文化人類学で言うと父系母系ってのは対立概念じゃないので(ちなみに日本は「双系的父系社会」と分類される場合もある)、結局は「財産の委譲はどのルートか?」ってのと「権力の委譲はどのルートか?」って部分に尽きちゃうのかね。どちらにしろ、家族制度が崩壊しちゃってるので父系も母系も同様に潰えてるって感じかもしれない。
 
権力にしたって、父親がサラリーマンじゃあれだし、財産だって現行法ではかなり微妙ですしね。
名前問題とかもあるんですけど、形骸化しちゃってるので夫婦別姓とかも世の流れでしょう。つまり、父方の権力が減ってるというよりも、世代間の譲渡が機能してないとか形骸化してるんじゃないかな?
 
家族制度の発生はひとえに血縁のタブーを防止するための機能でしたから、そこから時代を経て先ほどの富の蓄積云々で権力や財産の委譲が発生したので、狩猟採取時代に回帰するってのは、よりライトな方法かもしれませんね。