詭弁の技術、利用方法から見た反撃方法の考察

ネット上の議論(詭弁論)

特にBlogでのやりとりだが、前提となる条件が異なるからいつまで経っても収束しない。
逆に言うとだ、平行線のまま話を続けたかったら、相手の前提となる条件から意図的に少しずらした視点で物を語るのが良い。
この方法は、主義主張を語るときに有効だ。

ネット上の議論II(詭弁論)

前提となる条件が異なれば結果も大きく異なる。
自分が優位に論を進める一つの手段として、相手の定義していない前提条件をこちらで先に定義づけ(又は、ラベリング)することで持論を優位にすることが出来る。
特に議論においては、先に論題に定義がされるとそれに沿って論説を出さなくてはいけないと言う暗黙のルールがある。それを逆手に取る事で、相手を自分の土俵に引き込むことが可能となる。

ネット上の議論III(詭弁論)

対抗手段として、相手の持ち出した定義の穴を付く方法が上げられる。
ただ、この方法は危険性を伴う。傍目からは「ちゃぶ台返し」と同じ現象だからだ。
議論が続いているときにこのちゃぶ台返しは、時間が経つほど卑怯に見える。
本来ならばしてはいけない方法。
失敗すると、定義の再定義という形で永遠と定義論が繰り返されてさらに泥沼になる。

ネット上の議論IV(詭弁論)

相手に対して反駁する場合。
枝葉末節にこだわってその部分を攻めるのは四流以下、なるべく幹に近い枝を叩くのが良い。
ただ、幹に触るのは好ましくない。

ネット上の議論V(詭弁論)

詭弁を弄するときに、注意したいのがあからさまな詭弁を弄すること。
詭弁自体、外見・形式は論理的に正しくないと見破られたときのダメージはデカい。
特に「辞書引き」や「マジョリティーに見える」発言は危険。
何故ならば、見破りやすいから。辞書による用語の定義は、持ち出す辞書によってもニュアンスが異なるし、常に言葉が一定の意味で使われるわけではない。マジョリティーについても同様、「みんな」というグループがどの位の範囲なのか、逆に説明を求められたときに不利になる。

ネット上の議論VI(詭弁論)

詭弁を弄する者が言ってはいけない言葉、「あなたの発言は詭弁だ!」である。
この言葉を発する者はいずれ同じ言葉にやられるだろう。
曰く、「どの辺が詭弁なのか論理的に説明してください」

ネット上の議論VII(詭弁論)

詭弁を弄する場合、一番重要なのは「相手の視野を狭窄させること」が最重要テーマになる。
手っ取り早い方法は、議論を2個の善悪に陥れることである。Aは○○である。○○は悪である。BはAに属する。よって、Bは悪である。と言う結論に持って行く。○○はなんでも良い、ネットウヨでも信者でも○ウカでも○産でも。これらはラベリングという技術である。
議論の場合ラベリングという技術は広く用いられている。これらを狡猾な手段を持って悪用することが詭弁の手法である。ラベリングは議論の技術としては正しい。だから「これはラベリングだ」と言われても「このラベリングの何処に問題があるのですか?」という回答が出来る。
詭弁の恐いところは一見技術的に正しいところである。

ネット上の議論VIII(詭弁論)

詭弁の技法として、物事の大小を同列にして扱う技法がある。
多大な問題点を一つの利点があることで相殺しようという技法。
「原爆は問題があっただろうが、戦争を終結に向けたという点で間違っていなかった」
等、物事の大小を同列に扱う技法である。
特に歴史問題などIfの無い世界では常套手段として使われている側面があり、だいぶ古臭くなっているが現在でも有効利用されている。

ネット上の議論IX(詭弁論)

議論を拡大する方法に、主張を広げる方法がある。
AはBを含む。BはCである。よってAはCである。と言う議論。正しくはAはCを含むである。
もう少し解りやすくすると、ある男がAと言う女性に振られた。男はAは不実である。と言いたいのに、女は不実であると拡大して議論する方法。

ネット上の議論X(詭弁論)

相手を誤った推論に持って行く方法に消去法が上げられる。
Aは〜だから駄目。Bは〜だから駄目。よって、残ったCが正しいと言う方法。
消去法が出来るのはグループに正解があると確認できるときにしか使われないと言う暗黙の了解を悪用する方法。
これによって相手を錯誤におとしめることが出来る。

ネット上の議論XI(詭弁論)

直接関係のない者を悪と見せつける方法として、AならばB、BならばC、CならばD、DならばE。よって、Eを阻止するためにはAを阻止せねばならないという論法。
風が吹かなければ桶屋が潰れる論法とも言える。
風が吹けばホコリが増える。ホコリが増えれば目に入る事が多くなる。目にホコリが入れば感染症で目の見えない人が増える。目の見えないは食い扶持のため三味線を覚える。三味線を覚える人が増えれば材料となる猫の皮が必要になる。猫の皮が必要になればネコの総数は減少する。猫が減ればネズミが増える。ネズミが増えれば桶を囓って駄目にする。駄目なおけが増えれば作り直しが必要で桶屋が結局儲かる。と言う論法だがネズミが増えるのに風が吹かなくてはならないという確立は極めて薄い。

メモ

詭弁の方法を語る予定だったのに、詭弁の見分け方になってしまった。
後で、手直しをするか検討。