最近騒がれてるのに乗ってみた。

エロゲーからエロを抜き取ったアニメなんて、魂のない肉です。あの醜怪な肉塊をいかにして自分の作品といえようか!

うちの社は表記を見ても判るとおり、販社がゲームの権利を半分持っています。本来ならば、その販社がゲームの権利を守ってくれて然るべきなのではないか…と思いますが、アニメ化に目が眩んだようで、私の意見などには耳もかしてくれませんでした。
アニメ化しただけマシだろう…と思う向きも有ると思いますが、あの子達は私の可愛い娘なのです。それを公開レイプされて喜べるほど、私はマゾではありません。

エロゲーの作者がアニメ化で泣くべき所は声優が変わったからナノでしょうか?
むしろ、自分の作品の根幹を成すエロが無くなることを嘆くべきでは?
と、言うかエロはおまけですかそうですか……。


魂の抜かれた肉塊に、肉の形が違うって叫ぶようなもんで。
正直、どうだって良いって思ってしまう。


Fate/stay nightのアニメにしてもそう。
設定上、マナを吸収できないので、主人公、士郎は自らのオドを与えなければならない。

マナ
ジャンバティスタ・デラ・ポルタ*1を本流に、アグリッパやパラケルスス16世紀の錬金術師が、自然魔術で唱えた用語。自然哲学に関するもの。古代ギリシャのエンペドクレスが唱えたアルケーが「地」「水」「火」「空気」に繋がる自然界の根本的根源をマナという。また、後期に居たってプラトンが唱えたアイテール(東洋風に言うと「空」、エーテルの語源)が精神のエネルギーであると言う発想を持つ。自然界のエネルギーと魂の持つエネルギーをわけるために前者をマナ、後者をオドと呼ぶ。
参考:荒俣宏「神秘学マニア」「神聖自然学」「神秘学カタログ」
J・ヤコビ編「パラケルスス 自然の光」
デッラ・ポルタ「自然魔術」

のに、アニメだとただ体を重ねただけ。後は精神世界の描写で終わり。
あんなん詐欺だ! ってちょっと思った。
(まあ、Fateなんてエロゲの皮を被ったライトノベルなので良いんですが)


そう言った話しで、重要な部分が削られる方が作品として致命的だと思うんですがね……。
前編を通して登場する声優の重さも重要だとは思うんですが、所詮、炭酸の抜けたコーラの味が多少変化してもあんま変わらんような気がするのですよ……。

*1:彼は「スピリト」と呼称していた