ピグマリオン症候群?

自ら作った彫像に恋した、キプロス島の王ピュグマリオンの伝説はローマ時代の詩人オウィディウスによる「変身物語」に記載されており*1、16世紀末にイギリスの風刺作家ジョン・マーストンがコレを元に猥雑な詩を書き上げて、悪い意味で評判になったそうです。

検察官に「被告の作った『フィギュア』を被害者の遺族は取り上げたいと言っている。放棄しますか」と迫られると、「端から見れば汚い人形だが、自分を支えてくれた大切なもの」と言って泣き出し、「遺族の気持ちも分かるが、私が(被害者を殺害)してしまったように、相手から大切なものを奪ったら後悔するだろう。そんなことしてほしくない」などと頭を抱えて叫んだ。

まあ、これを思って考えたんですがね。
元の伝説自体は、自分の彫像に恋をしてしまった話で、まあ有名どころかな?
他にも人形愛をテーマにした作品は多数あります。エッシェンブルクとか有名かも?
まあ、法的根拠が薄いのではなかろうかと危惧しますが、相手の大切なものを奪うという意味では、刑罰の基本方針にのっとってるようなきもしないではありません。
http://d.hatena.ne.jp/NaokiTakahashi/20050721#p1で、危惧する内容が書かれているようです。
法律と法根拠はそちらに任せるとして、人形愛について。
人形愛=ペドフィリアという図式を構築したいのでは無かろうかと思うわけですが、人形愛について基本的な考えを言うと、

  1. 性行為を伴わない(まあ、人形に性行為機能がついているのもあるようですが)
  2. 自分の方が強い(相手が逆らわない)
  3. 変化を伴わない(人形は変化しませんからね)

てなことを考えると、日記帳の7月18日の項目を見てもらうとわかるかと思いますが、「萌え」の基本要素になるわけです。この部分はく興味深い内容かと。。。
こちらのサイトだと「平和的な」という表現が使われているのに対して、先の問題は性犯罪になってしまっているという現状、正しい正しくないはここでは扱いませんが、何らかの根本問題を抱えているのではないかな?
人形愛=ペドフィリアという図式が間違っているのか、「萌えオタク」の構造が違っているのか、または、第四の要素が存在しているのか不明です。

*1:この本は後のルネサンス期に、当時ブームとなった神話の入門書として人気を博したと言われています