トラックバック再考
ちょうど1年ほど前にトラックバックについて考えをまとめたわけですが、1年も経つと流行とか社会的な流れというか、考え自体も徐々に移行した感じがあります。
中でも、興味深い所としては、「言及無しトラックバックの流行」が挙げられると思います。
Web文化圏のBlog言語族にすむ住人は、いくつかの派閥に別れています。
同じBlogと言う言語圏に住みながら思想が違うためにささいな衝突が発生している。
一対一トラックバック原理主義
昔からいる、おそらく私もそこに住んでいる派閥ですね。いわゆるモヒカン族――原住民でありながらもその人数と発言力は強い存在――です。
技術屋が多いためある意味ではデファクトスタンダードとも言える存在ですが、公共性を重視するスピリチュアルを持っているため各派閥との争いが多いのが玉に瑕です。
彼らのトラックバックに対する考え方は、一対一の関係を求めています。一対一という表現には語弊を生みますのでもう少し詳しく解説すると、言及してあればトラックバック、していなければスパムという非常に解りやすい二元論で世界を見ています。Webの公共性から見ると、必ずトラックバックの先には別論や異論、またはさらに展開された論理が書かれているため深く内容を知るためには非常に有効だと思われます。トラックバックは言及の通知だという考えをしています。
若葉マーク便利だね各派
今も昔も変わらずに存在する宗派です。特徴としては自らはトラックバックをあまりしません、ですが、トラックバックやコメントを貰うと豹変――お礼のコメントが入ってくると言うほほえましい人々。
長らく滞在する人もいると思いますが、いずれ度重なるトラックバックスパムなどを体験すると宗派替えして原理主義に落ち着いていた存在。
彼らのトラックバックに対する考え方は、「自分からするのは恐いけど、されたら嬉しく成っちゃうよね☆ でも、何か反応あるのって便利〜♪」です。反応があること自体に喜びを持っているのでトラックバックに対する考え方はもっとも寛容的立場にいます。
商業主義各派
最左翼とも言うべきでしょうか？むしろBlog言語圏ではない商業言語圏からきた異邦人――異教の民です。彼らの共通言語は広告です。集客が目的であるため、内容が近ければトラックバックの連打も厭わないと言うのが彼らの行動原理です。
躍進的左派「ウェブリング革新派」
WebRingという物があります。ブログがまだ流行っていなく関連性のあるページを作成している人がお互いの集客（アクセス向上）の為のギルドを作成したと思えば理解はたやすいと思います。ギルドの会員は自分のページの入り口に「ウェブリング」のバナーを設置するだけで、自分と同じような考え方や同じ興味対象に関連したページへ移動できるようにした機構です。コレをもう少し流動的にトラックバックと言うシステムで実現しようとしているのが彼らです。
いままで、ウェブリングという物を使ってきた新参のブロガー達は自分と同じような内容を書いてあるところに、対してトラックバックをします。既存のトラックバックと違うところは「何かに対して言及した」というより、「関連あるかも？」という基準でトラックバックを送るところが原理主義派とは大きく異なる所となります。
あくまで関連性の延長という立場ですね。
各派閥から見た考え方の違い
以上、各派閥の違いについて分類したところで、各派閥から見た考え方を挙げてみましょう。
若葉マーク→原理主義派
ちょっと恐いけど、かっ噛まれないよね！？ でも、何かされたらお礼を言うのが日本人の美徳でしょ？ 持ちつ持たれつってなんてステキ☆
若葉マーク→革新派
わぁ！見てくれたんだねっ☆ ありがとーう＾0＾ 早速お礼を言わなくちゃ（顔文字が多いのは仕様です）
若葉マーク→商業主義各派
なんか、よくわからないけどトラックバックもくれたしお礼言っておこう〜
商業主義各派→各派
トラックバックは大事な広告塔、見込み集客率が1/100pvなら十万サイトに広告打つぜ！
革新派→原理主義派
関連性あるから言いジャン、大体関連性のあるページなんてそこかしこにあるんだから、いちいち引用とかしねーでも良いジャンかYO!
革新派→若葉マーク
こんにちはー、君もこのアニメ見てるんだね同じ番組の感想だからトラバ打っとくね〜
